「昨日は全部できたのに、今日は忘れている」
英単語や漢字を勉強していると、こんなことがあります。
せっかく覚えたのに忘れてしまうと、
「自分は暗記が苦手なのかな」
「昨日の勉強は意味がなかったのかな」
と思ってしまうかもしれません。
でも、一度覚えたことを忘れるのは、ごく自然なことです。
大切なのは、
今回は、定期考査前にも使える「復習のタイミング」について考えてみます。
昨日できたのに、今日できない。それでも大丈夫
例えば、昨日10個の英単語を覚えて、全部答えられるようになったとします。
ところが今日もう一度やってみると、
10問中7問しか答えられない。
そんなことは珍しくありません。
ここで、
「昨日できたのに、どうしてできないの?」
と考える必要はありません。
むしろ、
「もう一度覚え直した方がいい3問が分かった」
と考えてみてください。
忘れたことは失敗ではありません。
次に復習する場所が見つかったということです。
「今日できた!」で終わらせない
暗記で気をつけたいのが、
その日のうちに答えられたら、もう覚えたと思ってしまうことです。
例えば英単語を10個覚えて、 すぐにテストして10問全部できたとします。
もちろん、それは一つの「できた」です。
でも、本当に大切なのは、
時間がたってからも思い出せるか
です。
そこで、今日できた問題も、少し時間を空けてもう一度テストします。
なぜ時間を空けて復習するの?
記憶や学習についての認知心理学・教育心理学では、 同じ内容を一度にまとめて何度も学習するより、 時間を空けて学習する方が長く覚えておきやすいことが、 多くの研究で示されています。
これを「間隔を空けた学習」や「間隔反復」などと呼びます。
中学生のみなさんは、難しい名前を覚える必要はありません。
これだけ覚えておいてください。
「翌日・3日後・1週間後」が正解なの?
暗記法を調べると、
「翌日に復習」
「3日後に復習」
「1週間後に復習」
といった方法を見かけることがあります。
こうしたスケジュールは、実践するときの目安にはなります。
ただし、 「全員がこの日に復習すれば最もよく覚えられる」という決まりではありません。
すぐ覚えられる英単語もあれば、何度やっても忘れてしまう英単語もあります。
人によっても違いますし、覚える内容によっても違います。
だから大切なのは、日数そのものではなく、
「できた問題も、そこで終わりにしない」
ことです。
できた問題と、できなかった問題は同じ扱いにしない
例えば10問テストして、
8問正解、2問不正解だったとします。
次の日から、10問全部を毎回同じように練習する必要はありません。
覚えにくい2問は、早めにもう一度。
正解した8問は、少し時間を空けてもう一度。
さらにもう一度正解できた問題は、次の確認までの間隔を少し長くする。
忘れた問題
→ 早めにもう一度
正解した問題
→ 少し時間を空けてもう一度
何度も正解できた問題
→ 次の確認までの間隔を少し長くする
このようにすると、 自分がまだ覚えていないものに時間を使いやすくなります。
間違えたら、すぐ答えを見るだけで終わらない
もう一つ大切なのが、間違えた後です。
例えば、
important = ?
が分からなかったとします。
答えを見て、
「ああ、『重要な』だった」
で終わってしまうと、次も同じところで止まってしまうことがあります。
答えを確認したら、もう一度隠して、
自分で「重要な」と答えられるか確認する。
そして、時間を空けてもう一度。
「答えを見る」だけではなく、 最後は自分で思い出すところまでやってみましょう。
定期考査前なら、こんなふうにやってみよう
例えば定期考査に向けて、英単語を毎日10問ずつ勉強するとします。
【今日】
10問覚える → 答えを隠してテスト
【翌日】
昨日の10問を、何も見ずにもう一度テスト
【できなかった問題】
答えを確認 → もう一度思い出す → 近いうちに再テスト
【できた問題】
すぐ卒業にせず、数日後などに一部をもう一度出してみる
【何度もできた問題】
確認する間隔を少しずつ長くしていく
「翌日」や「数日後」というのは、絶対的な正解ではありません。
学校生活の中で無理なく続けるための一つの方法です。
復習する問題が増えすぎたら?
毎日勉強していると、復習する問題がどんどん増えてしまうことがあります。
そこで、全部を毎日やろうとしなくて大丈夫です。
優先するのは、
・何度も間違えている問題
・定期考査で重要な問題
です。
すでに何度もできている問題に時間をかけすぎるより、 まだ不安なところに時間を使う方が効率的です。
「忘れた!」は、次の勉強を決めるヒント
勉強している子どもにとって、
「昨日できたのに、今日はできなかった」
という経験は、少し落ち込むことかもしれません。
でも、それを責める必要はありません。
忘れた問題が分かれば、
「次に何を勉強すればいいか」が分かります。
できなかった問題を見つける。
もう一度確認する。
自分で思い出す。
少し時間を空けて、また確認する。
その繰り返しでいいのです。
忘れた=もう一度やる場所が分かった、です。
定期考査前こそ、「全部やる」より「できないところを見つける」
テストが近づくと、
「もっと勉強しないと」
「全部もう一度やらないと」
と焦ってしまうことがあります。
でも、時間には限りがあります。
だからこそ、
何ができていて、何がまだできていないのか。
それを小さなテストで確かめながら進めてみてください。
「昨日より一つ思い出せた」
その積み重ねが、定期考査で使える記憶につながっていきます。
一人で復習の計画を立てるのが難しいときは
「テスト範囲が広くて、どこから復習すればいいか分からない」
「覚えたつもりなのに、テストすると答えられない」
「できていないところを一緒に整理してほしい」
そんなときは、一人で全部を管理しなくても大丈夫です。
JUN SENSEIでは、現在の学習状況を確認しながら、 「できているところ」と「もう一度やるところ」を一緒に整理し、 学習の進め方を考えています。
※この記事は、認知心理学・教育心理学における想起練習や間隔を空けた学習などの研究知見をもとに、中学生が実践しやすい形にまとめたものです。最適な復習間隔や学習量には個人差があります。

