子どもが英単語を覚えている姿を見ていたのに、翌日になると、
「もう忘れた」
「意味は分かるけれど、つづりが書けない」
「テストになると出てこない」
ということはありませんか?
何度も同じ単語を書いていたのに忘れてしまうと、
「本当に集中していたの?」
「もっと繰り返さないと覚えられないよ」
「努力が足りないのでは?」
と言いたくなることもあると思います。
しかし、英単語を忘れることを、すぐに努力不足や記憶力の問題と決めつける必要はありません。
大切なのは、覚えた回数だけでなく、時間を空けて思い出した回数です。
その場で言えることと、あとで思い出せることは違います
英単語帳を見ながら繰り返していると、その場ではすぐに答えられるようになります。
しかし、それは単語が完全に身についたというより、直前に見た内容が頭に残っている状態かもしれません。
例えば、英単語を10回続けて書いた直後なら、つづりを書けることがあります。
ところが、数学や国語の勉強をしたあとや、翌日になると出てこない。
これは、特別なことではありません。
覚えた内容を定着させるには、一度に何度も見るだけでなく、少し時間がたったあとに、自分で思い出してみることが必要です。
「何回書いたか」だけを目標にしない
英単語の宿題では、
1つの単語を10回ずつ書く
という方法がよく使われます。
書くことで、つづりや文字の並びを確認できるため、決して意味のない方法ではありません。
ただし、単語を見ながら書き写すだけでは、
見れば分かるけれど、自分では思い出せない
という状態になりやすいことがあります。
本当に覚えているか確かめるには、
- 日本語を見て英語を言えるか
- 英語を見て意味を言えるか
- 英単語を隠して書けるか
という確認が必要です。
見る練習だけでなく、思い出す練習を入れることが大切です。
まずは5語ずつで十分です
一度に20語、30語を覚えようとすると、確認にも時間がかかります。
覚えられない単語が増えるほど、子どもも、
「やっぱり自分は英語が苦手だ」
と感じやすくなります。
最初は、5語程度に絞る方法がおすすめです。
勉強の始め
その日に覚える英単語を5語決めます。
意味と発音を確認し、必要に応じて1~2回書きます。
勉強の終わり
数学や国語など、別の勉強をしたあとに、最初の5語をもう一度確認します。
英単語を隠して、意味やつづりを思い出します。
寝る前
同じ5語を短時間だけ確認します。
全部を書き直す必要はありません。思い出せなかった単語だけを見直します。
翌日の勉強の始め
新しい単語へ進む前に、昨日の5語を確認します。
このように時間を空けると、単語をただ見直すのではなく、何度も「思い出す」ことになります。
忘れることは、失敗ではありません
子どもが単語を思い出せなかったとき、
「昨日やったのに、どうして忘れるの?」
と言われると、子どもは忘れたこと自体を失敗だと感じます。
すると、確認されることが嫌になったり、分からなくても答えをごまかしたりすることがあります。
しかし、思い出せなかった単語が分かることは、悪いことではありません。
今、もう一度確認した方がよい単語が見つかった
と考えることができます。
忘れていたことに気づき、もう一度思い出そうとすることも、学習の一部です。
保護者の声かけは、確認するだけで十分です
家庭で英単語学習を支えるとき、保護者が英語を詳しく教える必要はありません。
例えば、
「今日の5語、いくつ思い出せるかな?」
「全部書かなくても、意味だけ言ってみようか」
「忘れていた2語だけ、もう一度見ておこう」
と声をかけるだけでも、確認するきっかけになります。
間違えた単語を責めるのではなく、
「今思い出せなかったから、もう一度覚えられるね」
と次の行動につなげることが大切です。
大切なのは、忘れないことより戻れること
一度覚えた英単語を、ずっと忘れない中学生はほとんどいません。
大切なのは、忘れないことではなく、
- 忘れたことに気づく
- もう一度確認する
- 翌日も思い出してみる
という流れを続けられることです。
英単語を覚えられない姿を見たときは、努力不足と決めつける前に、
どれくらい書いたかではなく、時間を空けて確認できているか
を見てみてください。
少ない単語を、何度か思い出す。
その積み重ねが、英単語を少しずつ定着させていきます。
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