英単語、漢字、理科、社会。
定期考査前になると、覚えることが一気に増えてきます。
そこでよくあるのが、
「とにかく何回も書く」
「教科書を何度も読む」
という勉強です。
もちろん、書いたり読んだりすることが役立つ場面もあります。
でも、 英単語も漢字も理科も社会も、まったく同じ覚え方でいいのでしょうか?
実は、教科や問題によって、 「何を思い出せるようにしたいのか」 が違います。
「テストで必要な形で、自分で答えられるか」です。
今回は、英単語・漢字・理科・社会を例に、 教科ごとの暗記のコツを考えてみます。
まず共通するのは「見ないで思い出す」こと
教科によって覚え方には違いがありますが、 共通して大切にしたいことがあります。
それは、
教科書を読んでいると、 「分かった」「覚えた」と感じることがあります。
でも、答えを隠してみると出てこない。
これは珍しいことではありません。
だから、
覚える
↓
答えを隠す
↓
自分で答える
↓
間違いを確認する
↓
もう一度、自分で答える
という流れは、どの教科でも使えます。
ただし、ここから先が少し違います。
英単語|「見て分かる」と「自分で言える・書ける」は違う
例えば、
important
という単語を見て、
「あ、見たことがある」
と思うだけでは、テストで答えられるとは限りません。
英単語なら、
日本語を見て、英語を言えるか
必要なら、正しく書けるか
と、テストで必要な形に合わせて確認してみましょう。
特にスペルを答える問題なら、 「意味が分かる」だけでは足りません。
日本語だけを見て、 何も見ずに英単語を書けるか を確かめる必要があります。
英単語は「声に出す」のも使える
英単語を覚えるときに、 単語を声に出して読む方法もあります。
発音と意味を結びつけたり、 単語のまとまりを意識したりする助けになることがあります。
ただし、
声に出して10回読んだから終了
ではありません。
最後には答えを隠して、
「importantはどういう意味?」
「『重要な』を英語で言うと?」
「スペルは?」
と、自分で思い出せるか確認しましょう。
漢字|「読める」と「書ける」は別に確認する
漢字も英単語と似ています。
教科書の文章の中では読めるのに、 テストで、
「○○を漢字で書きなさい」
と出されると書けないことがあります。
これは、
見れば分かることと、何も見ずに書けることは同じではない
からです。
漢字を覚えるときは、
② 漢字の形を確認する
③ 答えを隠す
④ 読みだけを見て書いてみる
⑤ 間違えた漢字を確認する
⑥ もう一度、見ないで書く
という方法が使えます。
「10回書く」ことが目的になっていませんか?
漢字練習でよくあるのが、
「漢字を10回ずつ書く」
という勉強です。
書くこと自体が悪いわけではありません。
漢字の形を確認したり、 実際に手を動かして書き方を練習したりすることは必要です。
ただ、
10回書くことがゴールになってしまうと、「書いたけれど覚えていない」ことがあります。
例えば3回書いて形を確認した後に、 答えを隠して書いてみる。
書けなければ、もう一度確認する。
書けたら、翌日以降にももう一度確認する。
回数だけではなく、 最後に自分で書けるようになったか を見てみましょう。
理科|用語だけでなく「説明できるか」も確認する
理科では、 用語を覚える問題だけとは限りません。
例えば、
「蒸散」=植物の体から水分が水蒸気として出ていくこと
と覚える場合。
「蒸散」という言葉を見て、 「聞いたことがある」
だけでは、説明問題には対応できません。
そこで、
「どこから水蒸気が出る?」
「何のために起こる?」
など、自分で説明してみます。
完璧な文章でなくてもかまいません。
自分の言葉で説明できるか を確認すると、理解できていないところも見つけやすくなります。
図や実験は「言葉だけ」で覚えない
理科では、 図や実験と一緒に覚えた方がよい内容もたくさんあります。
例えば、
植物のつくり
心臓のつくり
電気回路
実験器具
化学変化
などです。
用語だけを一問一答で覚えるのではなく、
図を見て名称を答える
名称を見て場所を示す
実験の結果から理由を説明する
など、学校のテストに近い形でも確認してみましょう。
社会|一問一答だけで終わらせない
社会は一問一答と相性のよい教科です。
「鎌倉幕府を開いた人物は?」
「日本で最も面積が大きい都道府県は?」
といった問題で、 基本用語を覚えることができます。
ただし、定期考査では、
用語を知っているだけでは答えられない問題
もあります。
例えば歴史なら、
「なぜ、この出来事が起こったのか」
「この出来事の後、何が変わったのか」
といったつながりも大切です。
社会は「点」ではなく「つながり」も意識する
例えば、
Aという出来事
↓
Bという変化が起きる
↓
その結果Cにつながる
という流れを、 自分で説明できるか確認してみます。
地理でも同じです。
「この地域では○○が盛ん」
と覚えるだけではなく、
「なぜ、この地域で盛んなの?」
まで考えてみると、知識同士がつながりやすくなります。
教科によって「テストの形」に近づける
ここまでを簡単にまとめると、
| 教科 | 確認したいこと | やってみる方法 |
|---|---|---|
| 英単語 | 意味・英語・スペル | 日本語→英語、英語→日本語、必要なら書く |
| 漢字 | 読み・書き | 答えを隠して実際に書く |
| 理科 | 用語・意味・仕組み | 一問一答+自分で説明+図や実験 |
| 社会 | 用語・理由・つながり | 一問一答+「なぜ?」を説明する |
つまり、
テストで何を求められるのかによって、 練習の方法も変えていきます。
覚えられないときは「回数」より「方法」を見直してみる
「10回書いた」
「30分勉強した」
「教科書を3回読んだ」
もちろん、努力したことは大切です。
でも、定期考査で必要なのは、
勉強した回数ではなく、自分で答えを出せること。
もし覚えられないときは、
「もっとたくさんやらないと」
と考える前に、
「今の覚え方で、本当に自分で思い出す練習ができているかな?」
と確認してみてください。
「暗記が苦手」と決めつけなくて大丈夫
英単語がなかなか覚えられない。
漢字を何度書いても間違える。
理科や社会の用語が頭に入らない。
そんなとき、
「自分は暗記が苦手だから」
と決めつけなくても大丈夫です。
もしかすると、 自分に必要な「思い出し方」で練習していなかっただけ かもしれません。
見ないで思い出す。
間違いを確認する。
時間を空けて、もう一度思い出す。
そして、教科に合わせて「答え方」を変える。
定期考査前の勉強で、ぜひ試してみてください。
勉強しているのに点数につながらないときは
「毎日勉強しているのに覚えられない」
「何をどう勉強したらいいか分からない」
「テスト勉強のやり方から一緒に考えてほしい」
そんなときは、勉強時間を増やす前に、 今の勉強方法を一緒に整理してみることもできます。
JUN SENSEIでは、 一人ひとりの学習状況を確認しながら、 「何を勉強するか」だけでなく、 「どうやって勉強するか」 も一緒に考えています。
※この記事は、認知心理学・教育心理学における想起練習や間隔を空けた学習などの研究知見をもとに、中学生が実践しやすい形にまとめています。学習方法の効果には、学習内容や個人による違いがあります。
