友情 その2

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本当の友情、本当の友だちこそが欲しいのだけど、いない、と悩んでいる人が多いみたいだ。
でも、いなければいないでいい、見つかるまでは一人でいいと、なぜ思えないのだろう。

一人でいることに耐えられない、自分の孤独に耐えられないということだね。
でも、自分の孤独に耐えられない人が、その孤独に耐えられないために求めるような友だちは、やっぱり本当の友だち、本当の友情じゃないんだ。
本当の友情というのは、自分の孤独に耐えられる者同士の間でなければ、生まれるものでは決してないんだ。
なぜだと思う?

自分の孤独に耐えられるということは、自分で自分を認めることができる、自分を愛することができるということだからだ。
孤独を愛することができるということは、自分を愛することができるということなんだ。
そして、自分を愛することができない人に、どうして他人を愛することができるだろう。
一見それは他人を愛しているように見えても、じつは自分を愛してくれる他人を求めているだけで、その人そのものを愛しているわけでは本当はない。
愛してくれるなら愛してあげるなんて計算が、愛であるわけがないとわかるね。

『14歳からの哲学』池田晶子

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