真の修養

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真の修養とは、人間的威力を鍛錬することです。
無力なお人よしになることは、大よそ天地隔てることと言ってよいのです。
つまり真の内面的な自己を築くことです。
その人の前では、おのずから襟を正さずにはいられないというような人間になることです。

人間も自己を築くには、道具とこつが必要です。
この場合道具とは読書であり、こつとは実行をいうのです。
この二つの呼吸がぴったり合うところに、真の人間はでき上がるのです。

読書の順序は、まず第一には、当代における第一流の人の本を読むこと、その次は古典です。
当代の一人者級の人の世界を知らないで、古典を読むということは、私は考え物だと思います。

(略)

誠実と言っても、真の内面的充実がなくては駄目です。
人間も単に生まれつきの「人のよさ」というだけでは足りないのです。
うっかりすると、その人の無力さを示すだけです。
ですから諸君としては、内面的な弾力のある人格を築かねばならぬ。それには何と言ってもまず読書です。
そして次には実践です。

『修身教授録』森信三

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