心を正平に

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硯箱の墨が曲がっていた。
翁はこれを見て、こう言われた。
すべて事を行う者は、心を正しく平らに持つように心がけなくてはいけない。
たとえば、この墨のようなものだ。
誰も曲げようとして摺る者はないが、手の力が自然に傾くので、このように曲がるのだ。
いまこれを直そうとしても容易には直らない。
万事そのとおりで、喜怒・愛憎ともに自然に傾くものだ。
傾けば曲がるはずだ。
よく心がけて、心は正しく平らかに持つがよい。

『二宮翁夜話』二宮尊徳

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