金では手に入らないもの

この記事は約1分で読めます。

人は、金によってよいものが手に入ることに慣れてくると、金それ自体をよいものと思うようになる。
手段と目的とが同一になったのだね。

困ったことはだね、このとき人々は、よいものは金で手に入るものという考え方に慣れすぎていて、金では手に入らないよいもの、すなわち、「善」という価値の欲し方がわからないということなのだ。
いくら金を積んでも、金を貯めても、善だけは手に入らないのだ。
なぜなら、いいかね、善は、タダだからだ。

『無敵のソクラテス』池田晶子

Views: 12

コメント

タイトルとURLをコピーしました